高齢者の口腔内は清潔な状態を保ちにくいので、毎日しっかりケアをしなくてはいけません。
丁寧な口腔ケアしないと虫歯や歯周病だけでなく、身体や心のトラブルにも繋がりやすくなります。
何歳になっても不満なく生活できるように、口腔内の正しいケア法をマスターしましょう。
高齢者の口腔内はトラブルが起きやすい
加齢と共に、高齢者の口腔内には次のようなトラブルが起こりやすくなります。
- ・噛む力や飲み込む機能が衰える
- ・唾液量が減少する…噛む力が衰えるため
- ・虫歯・歯周病になりやすい…唾液量が減少するため
- ・味覚が変化する…唾液量が減少し、舌に舌苔がつきやすくなるため
顎の力の衰えなどが原因で、噛む力が低下したり唾液量が減少すると、消化不良などの身体のトラブルを起こしやすくなります。
また唾液には、細菌の繁殖を抑制したり口の中の汚れを洗いながす働きがあるため、唾液量が減少すると虫歯や歯周病にもなりやすくなります。
丁寧なセルフケアを心掛けよう
口腔内だけでなく身体や心の健康を保つためにも、セルフケアはとても重要です。
ですから、正しいケアの方法を身に付けましょう。
- ・歯磨き…力を入れずに1本1本丁寧に磨く(歯肉と歯の間、歯の裏側も念入りに)
- ・舌のケア…スポンジや舌ブラシで優しく磨く
- ・入れ歯のケア…入れ歯専用ブラシや入れ歯洗浄剤でぬめりを綺麗に洗い流す
こまめに歯医者で口腔内をチェックしてもらうことも大切です。
自分でケアができない高齢者にケアをしてあげるときは、ガーゼなどを使って上記のケアをしてあげましょう。
唾液を出しやすくするトレーニング
唾液の分泌を促すトレーニングをすることも大切です。
- ・耳たぶの少し前にある耳下腺を、4本指でクルクルと回すようにマッサージする
- ・顎の下にある顎下腺と舌下腺を親指で押す
顎下腺と舌下腺の場所はピンポイントで見つけにくいので、親指で顎の下をスライドさせながら数カ所、押すのがおすすめです。
これらのトレーニングを、それぞれ5〜10回を目安に1日数回行いましょう。
その他に、舌の体操も取り入れればよいです。
舌を頬の内側に当てるようにして、左右に大きく動かしましょう。
正しい口腔内のケアを継続すれば、清潔な口腔内や健康的な心身を保つことができます。
歯磨きや舌のケア、唾液腺のトレーニングなどを、毎日行いましょう。